「近所の買い物や送迎に、軽自動車より小さな乗り物が欲しい」と考える人もいるでしょう。
その選択肢の一つが、株式会社バブルの3人乗り電動トライク「VIVEL TRIKE(ビベルトライク)」です。
2026年7月時点では、ST SmoothとST Powerが各69万円で販売されています。家庭用100Vコンセントから充電でき、近距離移動を想定した小型の電動モビリティです。
VIVEL TRIKEは「側車付軽二輪」として登録され、販売元の案内では次の特徴があります。
・乗車定員は3人
・普通自動車免許で運転できる
・乗車用ヘルメットの着用義務がない
・車検と車庫証明が不要
・家庭用コンセントから充電できる
ただし、これらはVIVEL TRIKEの登録区分と車両構造に基づくものです。すべての三輪車やトライクに共通する条件ではありません。
また、車検が不要でも、ナンバー登録、自賠責保険、軽自動車税、定期的な点検は必要です。軽自動車と比べて衝突時の保護性能や空調、雨風への強さにも違いがあります。
この記事では、VIVEL TRIKEの価格、免許、車検、維持費、使い勝手を確認し、どのような人なら車の代わりとして検討できるのかを分かりやすく解説します。
VIVEL TRIKEはどのような乗り物?
VIVEL TRIKEは、前に1輪、後ろに2輪を備えた屋根付きの電動三輪車です。
全長は約2.2m、全幅は約1mと一般的な軽自動車より小さく、運転席の後ろに2人分の座席があります。
家庭用100Vコンセントから充電でき、ガソリンを使用しません。近所の買い物、通勤、送迎など、比較的短い距離での利用を想定した乗り物です。
登録区分は「側車付軽二輪」
VIVEL TRIKEは、道路運送車両法上の「側車付軽二輪」として登録されます。
販売元の案内では、普通自動車免許で運転でき、二輪免許は必要ありません。ただし、普通免許を返納した人や免許を持っていない人は運転できません。
トライクは車輪の配置や車体構造などによって、必要な免許や交通ルールが異なる場合があります。「三輪だから普通免許で運転できる」と一律に判断せず、購入する車両の登録区分を確認することが大切です。
ヘルメット・車検・車庫証明は不要
VIVEL TRIKEは、販売元の案内では乗車用ヘルメットの着用義務がなく、車検と車庫証明も必要ありません。
ただし、「維持するための手続きや費用が何もない」という意味ではありません。
公道を走るためには、ナンバー登録と自賠責保険への加入が必要です。軽自動車税もかかり、任意保険や定期的な点検、消耗品の交換も検討する必要があります。
車検がないため、車両の状態を定期的に確認し、必要な整備を自分で販売店へ依頼することが大切です。
車両価格は69万円から
2026年7月時点で、VIVEL TRIKEの主な価格は次のとおりです。
・ST Smooth:69万円
・ST Power:69万円
・Li Smooth:84万円
・Li Power:84万円
・CLI Smooth:88万円
・CLI Power:88万円
価格は消費税込みです。ただし、登録に必要な費用、納車費用、オプションなどが別にかかる可能性があります。
69万円だけを見て軽自動車より安いと判断せず、実際に支払う乗り出し総額を販売店へ確認しましょう。
維持するために必要な費用
VIVEL TRIKEは車検と車庫証明が不要ですが、維持費がまったくかからないわけではありません。
主に確認したい費用は次のとおりです。
・軽自動車税
・自賠責保険料
・任意保険料
・充電に使う電気代
・タイヤやブレーキなどの点検・交換費用
・バッテリーが劣化した場合の交換費用
特に任意保険は、一般的な自動車保険へそのまま加入できるとは限りません。側車付軽二輪を補償できる商品があるか、購入前に保険会社や販売店へ確認することが大切です。
充電費用は使用環境によって変わる
VIVEL TRIKEは家庭用100Vコンセントから充電できます。
販売元は、100km走行するための電気代を約150円と案内しています。ただし、これは一定の条件で計算した目安です。
実際の電気代や走行できる距離は、次の条件によって変わります。
・契約している電気料金
・乗車人数や荷物の重さ
・坂道の多さ
・気温
・走行速度
・ライトやヒーターなど電装品の使用状況
・バッテリーの劣化状態
ガソリンを使わないことは利点ですが、カタログ上の航続距離を毎回走れるとは限りません。普段の移動距離と充電場所を確認してから検討しましょう。
日常の移動で確認したい使い勝手
VIVEL TRIKEは3人乗りですが、軽自動車と同じ広さや快適性があるわけではありません。
購入前には、実際に3人で試乗し、座席の広さ、乗り降り、荷物の置き場所などを確認しましょう。
3人乗車時は荷物の量にも注意する
運転席の後ろに2人分の座席がありますが、乗る人の体格によっては窮屈に感じる可能性があります。
また、3人で乗るときは、人だけでなく荷物を含めた積載重量にも注意が必要です。
買い物、子どもの送迎、仕事道具の運搬など、実際の使い方を販売店へ伝え、定員と積載できる重さを確認しましょう。
雨や暑さへの強さは軽自動車と異なる
VIVEL TRIKEには屋根、フロントガラス、雨よけサイドカバーが付いています。
小雨や日差しを避ける助けにはなりますが、軽自動車のように車内が完全に密閉されているわけではありません。風向きや雨の強さによっては、車内へ雨が入り込む可能性があります。
暑さ、寒さ、走行中の風、騒音の感じ方も一般的な乗用車とは異なります。
雨の日や夏、冬にも利用する予定がある人は、空調設備の有無やサイドカバーの使い方を販売店で確認しましょう。
最高速度と航続距離を確認する
販売元の案内では、モデルによって最高速度はおおむね45~50km/h、最大航続距離は約50~120kmです。
ただし、最大航続距離は一定の条件で測定された目安です。3人乗車、坂道、低温、バッテリーの劣化などによって、実際に走れる距離は短くなる場合があります。
交通量が多く、流れの速い幹線道路では、後続車との速度差が大きくなる可能性もあります。
自宅から目的地までの距離だけでなく、道路の制限速度、坂道、交通量、途中で充電できる場所まで確認することが大切です。
近距離移動を中心に考える
VIVEL TRIKEは、次のような近距離移動で検討しやすい乗り物です。
・近所のスーパーへの買い物
・駅や学校への送迎
・近距離の通勤
・店舗や施設内の移動
・観光地での周遊
一方、長距離移動や高速道路を使う予定がある人には適していません。
「法律上通行できるか」だけで判断せず、車両の最高速度、交通の流れ、充電場所、故障時の対応まで考えて利用範囲を決めましょう。
高齢者なら運転しやすいとは限らない
車体が小さく最高速度が控えめでも、高齢者にとって必ず安全な乗り物になるわけではありません。
VIVEL TRIKEは普通乗用車とは車体構造や操作方法が異なります。長年自動車だけを運転してきた人でも、最初から無理なく扱えるとは限りません。
小さな車体にも注意点がある
全幅が約1mとコンパクトなため、狭い道や駐車場所では扱いやすい可能性があります。
一方、軽自動車とは車体の安定性、衝突時の乗員保護、横風の影響などが異なります。
購入前には、次の点を確認しましょう。
・発進と停止を落ち着いて操作できるか
・曲がるときの感覚に違和感がないか
・後方や左右を確認しやすいか
・坂道で安全に発進・停止できるか
・乗り降りするときに体へ負担がないか
・シートベルトなどの安全装備がどうなっているか
販売店の説明を受け、できれば普段運転する本人と家族が一緒に試乗することが大切です。
普通免許を返納すると運転できない
VIVEL TRIKEの運転には普通自動車免許が必要です。
そのため、免許返納後の移動手段にはなりません。また、免許返納の代わりに乗り換えれば安全になるとも限りません。
信号や標識の見落とし、道に迷う、接触を繰り返す、ペダルや操作を間違えるといった変化がある場合は、車両を小さくするだけで解決しない可能性があります。
運転に不安がある場合は、家族だけで判断せず、医師、運転免許センター、警察の安全運転相談窓口「#8080」へ相談しましょう。
安全装備を軽自動車と比較する
一般的な軽自動車には、衝突被害軽減ブレーキ、ペダル踏み間違い時の加速抑制装置、エアバッグなどが装備されている車種があります。
VIVEL TRIKEを検討するときは、価格や車体の小ささだけでなく、実際に付いている安全装備と、衝突時に乗員を守る構造も比較しましょう。
「速度があまり出ないから安心」と決めつけず、本人の運転能力、使用する道路、安全装備をまとめて判断することが大切です。
VIVEL TRIKEが向いている人・向かない人
VIVEL TRIKEが車の代わりになるかは、価格だけでなく、移動距離、道路環境、乗車人数などによって変わります。
検討しやすい人
次のような使い方であれば、選択肢の一つになります。
・近距離の買い物や送迎が中心
・普段は1~2人で利用する
・自宅で充電できる
・高速道路を使わない
・雨風や暑さへの対応が軽自動車と異なることを理解している
・近くに点検や修理を依頼できる販売店がある
軽自動車のほうが適している人
次のような人は、軽自動車も含めて比較したほうがよいでしょう。
・高速道路や流れの速い道路をよく走る
・長距離を移動する
・4人以上で利用する
・荷物を多く積む
・エアコン、静粛性、乗り心地を重視する
・衝突被害軽減ブレーキなどの安全装備を重視する
・雨や雪の日にも毎日使用する
購入後の整備体制も確認する
車検が不要でも、ブレーキ、タイヤ、灯火類、バッテリーなどの点検と整備は必要です。
購入前に、次の点を販売店へ確認しましょう。
・自宅から最寄りの正規販売店までの距離
・定期点検を受けられる場所
・故障した場合の引き取りや出張対応
・交換部品を取り寄せるまでの期間
・バッテリーの保証期間と交換費用
・事故や故障時に利用できるロードサービス
・任意保険へ加入できるか
購入価格が安くても、近くに整備できる店舗がなければ、故障時の負担が大きくなる可能性があります。
車両だけでなく、保険、点検、修理まで含めて、長く使えるかを判断しましょう。
まとめ|69万円だけでなく使い方と安全性を確認する
VIVEL TRIKEは、3人乗りの小型電動トライクです。
2026年7月時点では、ST SmoothとST Powerが各69万円で販売されています。
主な特徴は次のとおりです。
・普通自動車免許で運転できる
・乗車用ヘルメットの着用義務がない
・車検と車庫証明が不要
・家庭用100Vコンセントから充電できる
・乗車定員は3人
・近距離移動を中心に検討しやすい
ただし、これらはVIVEL TRIKEが側車付軽二輪として登録されることによるものです。すべてのトライクに同じ条件が当てはまるわけではありません。
また、車検がなくても、ナンバー登録、自賠責保険、軽自動車税、点検や整備は必要です。任意保険へ加入できるかも購入前に確認しましょう。
軽自動車と比べると、車内の密閉性、空調、衝突時の乗員保護、安全運転支援機能などに違いがあります。
特に高齢者が利用する場合は、「小さいから安全」「速度が低いから安心」と決めつけず、本人と家族が一緒に試乗することが大切です。
購入前には、次の点を確認しましょう。
・乗り出し総額
・実際の航続距離
・普段使う道路を無理なく走れるか
・3人乗車時の広さと積載重量
・安全装備
・任意保険
・点検や修理を依頼できる店舗
・バッテリーの保証と交換費用
近距離移動に用途を絞れば便利な選択肢になる可能性があります。ただし、一般的な軽自動車と同じ用途や安全性を期待せず、実車と利用環境を確認して判断しましょう。
参考資料
・VIVEL「VIVEL TRIKE」
https://vivel.co.jp/service/01
・VIVEL「VIVEL TRIKE WEB MANUAL」
https://vivel.co.jp/manual/m6GtlEhM/c9V7O8fn
・国土交通省 関東運輸局「よくある質問(自動車登録・バイクの手続き)」
https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/content/000298995.pdf
・警察庁「安全運転相談窓口について」
https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/conferennce_out_line.html

