「免許を返納してほしい」と言う前に、できることがあります。
それが“車を見直す”という選択肢です。
年齢とともに、視力・反応速度・判断力は少しずつ変化します。 その変化を前提に車を選び直すことで、事故リスクを下げられる可能性があります。
ここでは、高齢ドライバーに向いている車の条件を、具体的に整理します。
条件① 視界が広く、死角が少ないこと
高齢ドライバーにとって「見やすさ」は最重要ポイントです。
なぜ視界が重要なのか?
判断力が少し落ちると、情報量の多さが負担になります。 視界が悪い車は、それだけでストレスが増えます。
- ボンネットの先端が見やすい
- ピラー(柱)が太すぎない
- サイドミラーが大きい
- バックカメラ・360度カメラ付き
特に駐車場での接触事故は視界の影響が大きいといわれます。
条件② サイズが大きすぎないこと
近年はSUVや大型ミニバンが人気ですが、 取り回しの難しさは無視できません。
大きい車のリスク
- 狭い道でのすれ違い
- 駐車場での切り返し回数増加
- 車幅感覚のズレ
コンパクトカーや小型ハイトワゴンは、 操作負担を減らせる選択肢です。
「安全=大きい車」という単純な話ではありません。 扱いやすさも安全の一部です。
条件③ 先進安全装備が充実していること
完全に事故を防げるわけではありませんが、 “最後の砦”として機能します。
特に重要な装備
- 衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)
- 踏み間違い抑制機能
- 車線逸脱警報
- 誤発進抑制機能
踏み間違い事故は、焦りと混乱が重なったときに起こりやすいといわれます。 機械が補助することで被害を最小限に抑えられる可能性があります。
条件④ ペダル操作が自然で扱いやすいこと
アクセルとブレーキの位置や踏み心地は意外と重要です。
- 踏み込み量に対して急激に加速しない
- ブレーキが扱いやすい
- ペダル間隔が適切
試乗時に「違和感がないか」を家族も一緒に確認するのがおすすめです。
条件⑤ 乗り降りがしやすいこと
足腰への負担が少ない車は、日常のストレスを減らします。
- シートの高さが適切
- ドア開口部が広い
- 段差が少ない
乗り降りの負担が少ないと、焦りや疲労も軽減されます。
車を変えることは「否定」ではない
- 「危ないから」ではなく「より安心だから」
- 一緒に試乗して決める
- 前向きな理由で提案する
プライドを傷つけない伝え方が重要です。 否定ではなく、アップデートという考え方が有効です。
それでも迷うときは?
車を変えるだけでは不安が残る場合もあります。
- 運転回数を減らす
- 夜間運転を控える
- 家族が同乗する機会を増やす
段階的な対策も、十分意味があります。
まとめ:返納か継続か、その間の選択肢
高齢ドライバー問題は、単純な白黒ではありません。
「止める」か「続ける」かではなく、 どう安全に続けるかを考える。
事故が起きてから後悔しないために、 今できる選択肢を一つずつ検討することが大切です。
次回は「踏み間違い防止装置は本当に効果があるのか?」を検証します。


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