※この記事は、2026年8月時点の中古車市場をもとに、プリウスの買取相場と売却時期を解説しています。実際の査定額は、年式、グレード、走行距離、車両状態、地域などによって異なります。
プリウスを所有していると、「今売ったらいくらになるのか」「もう少し乗ると大きく値下がりするのか」と気になることもあるでしょう。
ただし、プリウスの買取相場を一つの金額で示すことはできません。
現在は主に、次の世代が中古車市場で流通しています。
・30系:2009年から2015年に販売されたモデル
・50系:2015年から2023年に販売されたモデル
・60系:2023年に発売された現行モデル
同じプリウスでも、世代、グレード、走行距離、修復歴、ボディーカラーなどによって査定額が大きく変わります。
私は中古車販売に20年以上携わってきましたが、「年式が新しいから高い」「走行距離が少ないから必ず高い」と単純には判断できません。
買取店が販売しやすい仕様か、輸出を含めた需要があるか、査定後にどの程度の整備が必要かも価格に影響します。
この記事では、30系・50系・60系プリウスの買取相場の目安、査定額が変わる条件、売却を検討したほうがよい時期を解説します。
下取りと買取の違いや、売却前に確認しておきたいことも紹介するので、今売るか乗り続けるかを判断する際の参考にしてください。
プリウスは今が売り時とは一律にいえない
プリウスは中古車市場で流通量が多く、燃費を重視する人から一定の需要があります。
ただし、すべてのプリウスが今すぐ売ったほうがよいわけではありません。
売却を判断するときは、現在の査定額だけでなく、今後必要になる整備費用や次の車の購入費用も考える必要があります。
世代によって値動きが異なる
30系、50系、60系では、年式と中古車としての位置づけが異なります。
・30系:年式が古く、車両状態による価格差が大きい
・50系:中古車の流通量が多く、年式や走行距離を比較されやすい
・60系:比較的新しく、グレードや装備によって高値が付く可能性がある
30系は、すでに価格が下がっている車両も多いため、急いで売っても乗り換え費用のほうが大きくなる場合があります。
50系は、中古車市場に同じ条件の車両が多く、走行距離、修復歴、ボディーカラー、装備などが査定額に影響します。
60系は高年式ですが、新車の供給状況や中古車の流通量によって相場が変わる可能性があります。
査定額が大きく下がる前に確認したいこと
次のような状況では、一度査定を受けて現在の価値を確認してもよいでしょう。
・近いうちに乗り換える予定がある
・走行距離が増える前に手放したい
・次の車検でまとまった整備費用がかかりそう
・タイヤや補機バッテリーなどの交換時期が近い
・使用する機会が減っている
・修理費用が車の価値に対して大きくなってきた
一方、故障がなく、今後も使用する予定がある場合は、査定額が下がるという理由だけで急いで売る必要はありません。
車を買い替えると、車両価格、登録費用、税金、保険など新たな支出が発生します。
現在のプリウスに不満がなく、必要な整備費用も大きくないなら、乗り続けるほうが支出を抑えられる場合もあります。
30系・50系・60系プリウスの買取相場
2026年7月に更新されたカーセンサーのデータでは、プリウス全体の平均買取相場は12.1万~303.5万円となっています。
価格差が大きいのは、30系から60系まで、年式や状態の異なる車両が含まれているためです。
代表的な年式ごとの買取相場は、次のとおりです。
| 世代 | 年式 | 買取相場の目安 |
|---|---|---|
| 30系 | 2012年 | 20.1万~76.2万円 |
| 30系 | 2014年 | 25.7万~58.7万円 |
| 50系 | 2017年 | 64.3万~128.1万円 |
| 50系 | 2020年 | 89.9万~160.8万円 |
| 50系 | 2022年 | 119.8万~188.3万円 |
| 50・60系 | 2023年 | 160.6万~252.8万円 |
| 60系 | 2024年 | 166.2万~258.7万円 |
| 60系 | 2025年 | 199.7万~291.7万円 |
※2026年7月時点の参考データです。査定額を保証するものではありません。グレード、走行距離、修復歴、装備、地域などによって実際の金額は異なります。
30系は状態による価格差が大きい
30系プリウスは2009年から2015年まで販売され、年式の古い車両では初度登録から15年以上経過しています。
査定では、年式や走行距離だけでなく、次のような点が確認されます。
・修復歴の有無
・内外装の状態
・警告灯が点灯していないか
・ハイブリッドシステムの状態
・エアコンが正常に作動するか
・車検の残り期間
・純正部品が残っているか
過走行や修復歴がある車でも、再販先や輸出需要によって価格が付く可能性があります。
反対に、年式が古く、修理や整備に費用がかかる車は、査定額が低くなる場合があります。
「古いから値段が付かない」と自分だけで判断せず、売却前に実車を査定してもらいましょう。
50系は年式・走行距離・グレードで差が出る
50系プリウスは2015年から2023年まで販売されました。
流通している車両が多いため、同じ年式でも走行距離やグレードを比較されやすくなります。
次のような仕様は、条件によって評価される可能性があります。
・ツーリングセレクション
・上位グレード
・E-Four
・ホワイトパール系やブラック系
・純正ナビや安全装備付き
・整備記録が残っている車両
ただし、装備が付いていれば購入時の追加費用がそのまま査定額へ上乗せされるわけではありません。
修復歴、外装の傷、室内のにおい、タイヤの状態なども含めて判断されます。
60系は高値でも購入価格との差を確認する
60系プリウスは2023年に発売された現行モデルです。
年式が新しく、中古車市場での販売価格も高いため、30系や50系より高い査定額が期待できます。
ただし、高く売れることと、購入時からの値下がりが少ないことは同じではありません。
次の点を確認しましょう。
・購入時の支払総額
・現在の査定額
・ローンの残債
・次に購入する車の価格
・売却後に車が必要になる時期
ローンが残っている場合は、査定額で残債を完済できるか確認が必要です。
相場が高いという理由だけで売却すると、次の車の購入費用によって支出が増える可能性もあります。
走行距離だけで査定額は決まらない
一般的には、走行距離が少ない車ほど査定で有利になります。
しかし、査定額は走行距離だけで決まるものではありません。
低走行でも、長期間動かしていない、整備記録がない、内外装の状態が悪いといった車は評価が下がる可能性があります。
一方、走行距離が多くても、定期的に整備され、機関や内外装の状態が良ければ再販しやすい場合があります。
査定を受けるときは、年式と走行距離だけでなく、車両全体の状態を見てもらうことが大切です。
プリウスは下取りと買取のどちらがよい?
下取りと買取には、それぞれメリットと注意点があります。
「買取店なら必ず高い」「ディーラーの下取りは必ず安い」とは限りません。
査定時期、車両状態、売却先が必要としている車種などによって提示額は変わります。
| 比較項目 | ディーラー下取り | 買取店 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 次の車への乗り換え | 車の売却 |
| 手続き | 購入と売却をまとめやすい | 売却手続きを別に行う |
| 車の引き渡し | 納車時まで乗れる場合がある | 契約後すぐの引き渡しを求められる場合がある |
| 査定額 | 購入条件と合わせて提示される場合がある | 中古車相場や販売先をもとに提示される |
| 比較のしやすさ | 値引きと下取り額を分けて確認する必要がある | 店舗ごとの査定額を比較しやすい |
| 向いている人 | 手続きと乗り換えのしやすさを重視する人 | 査定額を比較して売却先を決めたい人 |
ディーラー下取りは乗り換えが進めやすい
ディーラー下取りは、次の車の購入と現在の車の売却を同じ店舗で進められます。
主なメリットは次のとおりです。
・購入と売却の窓口を一つにできる
・書類の手続きをまとめやすい
・次の車の納車まで乗れる場合がある
・売却後に車がない期間を避けやすい
一方、見積書では、車両本体の値引き、オプションの値引き、下取り価格が一緒に示されることがあります。
下取り額が高く見えても、その分だけ値引きが少なくなっている可能性もあります。
次の車を購入する場合は、下取りありと下取りなしの両方で見積もりを取り、車両の値引きと下取り価格を分けて確認しましょう。
買取店は査定額を比較しやすい
買取店は、買い取った車を自社で販売する、オークションへ出品する、海外へ輸出するなど、それぞれ異なる販売先を持っています。
同じプリウスでも、販売先や在庫状況によって査定額に差が出る場合があります。
例えば、30系のような年式の古い車を必要としている店舗と、60系のような高年式車を得意とする店舗では、評価の仕方が同じとは限りません。
複数の査定を比較する場合は、金額だけでなく次の条件も確認しましょう。
・提示額の有効期限
・車を引き渡す日
・代金が振り込まれる日
・契約後に減額される条件
・キャンセルの可否と費用
・自動車税などの扱い
最も高い金額を提示した店舗でも、契約条件が分かりにくい場合は、その場で急いで決める必要はありません。
下取り額と買取額を同じ時期に比べる
査定額は中古車相場によって変わるため、数週間から数か月離れた査定結果を単純に比較できない場合があります。
比較するなら、できるだけ近い日程で次の金額を確認しましょう。
・ディーラーの下取り額
・中古車買取店の査定額
・プリウスを得意とする店舗の査定額
私は、少しでも高く売りたい場合は、手間がかかっても複数の店舗で実車を見てもらう方法が確実だと考えています。
ただし、何店舗も回る負担や次の車の納期もあるため、金額だけでなく手続きのしやすさまで含めて売却先を選びましょう。
プリウスを売る前に確認しておきたいこと
査定前に高額な修理や部品交換をしても、その費用が査定額へそのまま上乗せされるとは限りません。
お金をかけて車をきれいにするより、車両の状態や付属品を正確に伝えられるように準備することが大切です。
車内の荷物を降ろして簡単に清掃する
洗車や車内清掃をしただけで、査定額が大幅に上がるわけではありません。
ただし、荷物や汚れが多い状態では、内装や荷室を十分に確認できないことがあります。
査定前には、次の程度で十分です。
・車内の私物を降ろす
・フロアマットのごみを取る
・荷室を空にする
・灰皿やドリンクホルダーを清掃する
・外装の汚れがひどい場合は洗車する
たばこ、ペット、芳香剤などのにおいは査定で確認される場合があります。
強い香りで隠そうとせず、換気や簡単な清掃をしておきましょう。
整備記録と付属品をそろえる
査定時には、次のものが残っているか確認しましょう。
・点検整備記録簿
・取扱説明書
・保証書
・スペアキー
・純正ナビなどの説明書
・純正ホイールや純正部品
・取り外した純正用品
定期的に整備されてきたことが分かる記録は、車両状態を判断する材料になります。
社外ホイール、車高調、エアロなどへ交換している場合は、純正部品が残っていれば一緒に査定してもらいましょう。
ただし、純正部品があるから必ず査定額が上がるとは限りません。
傷やへこみを自己判断で修理しない
小さな傷やへこみがあっても、売却前にすべて修理する必要はありません。
修理費用が10万円かかっても、査定額が10万円上がるとは限らないためです。
特に次のような作業は、依頼前に査定を受けたほうがよいでしょう。
・板金塗装
・バンパー交換
・ホイールの修理
・タイヤ4本の交換
・車検の取得
・高額な部品交換
修理したほうがよいか迷う場合は、現状の査定額と修理後に期待できる査定額を確認してから判断しましょう。
警告灯の点灯や不具合がある場合は隠さず、症状や修理歴を査定担当者へ伝えてください。
売却日と車の引き渡し日を決める
査定額は、車をいつ引き渡せるかによって変わる場合があります。
買取店は現在の相場をもとに価格を提示するため、数か月先まで同じ金額を保証できるとは限りません。
査定を受ける前に、次の予定を整理しておきましょう。
・次の車を購入するか
・次の車の納車予定日
・プリウスを手放せる日
・ローンが残っているか
・通勤や送迎で車が必要か
高い査定額が付いても、次の車が届く前に手放すと、代車やレンタカーが必要になる可能性があります。
売却額だけでなく、車がない期間にかかる費用も含めて考えましょう。
走行距離が増える前に一度相場を確認する
走行距離は査定額へ影響する項目の一つです。
近いうちに売却する予定があり、これから長距離を走る可能性がある場合は、先に査定を受けて現在の価値を確認してもよいでしょう。
ただし、「5万kmや10万kmを1km超えたら急に大幅減額される」とは限りません。
査定では、年式、グレード、車両状態なども含めて総合的に判断されます。
距離の節目だけにこだわらず、乗り換え時期と車両全体の状態をもとに売却を検討しましょう。
プリウスを今売るか乗り続けるかの判断基準
プリウスの相場が下がることだけを理由に、急いで売却する必要はありません。
売却するか迷ったときは、査定額、今後の整備費用、次の車に必要な費用を比較して判断しましょう。
売却を検討してもよい人
次のような状況では、一度査定を受けて現在の価値を確認してもよいでしょう。
・すでに乗り換えたい車が決まっている
・車を使用する機会が減っている
・複数台所有していてプリウスをあまり使わない
・次の車検でまとまった整備が必要になる
・タイヤや高額部品の交換時期が近い
・今後、走行距離が大きく増える予定がある
・家族構成が変わり、車の大きさが合わなくなった
・査定額がローン残債を上回っている
特に60系のような高年式車は査定額も高くなりやすい一方、ローンが多く残っている場合があります。
売却前に、査定額からローン残債を差し引いて、手元にいくら残るのか確認しましょう。
乗り続けてもよい人
次のような場合は、無理に売却せず乗り続ける選択もあります。
・現在の車に大きな不満がない
・通勤や送迎で毎日必要になる
・故障や警告灯の点灯がない
・定期的に整備している
・次に欲しい車が決まっていない
・買い替えるとローンや支払総額が大きく増える
・査定額より今後使える価値のほうが大きい
30系や50系は年式が進んでいても、状態がよく、必要な整備をしながら使用できているなら、すぐに手放す必要はありません。
買い替えると、車両本体価格だけでなく、登録費用、税金、保険、用品などの支出も発生します。
現在のプリウスを維持する費用と、次の車へ買い替える費用を比べて判断しましょう。
査定を受けても売る必要はない
現在の価値を確認するために査定を受けても、必ず売却する必要はありません。
査定額が分かれば、次のような判断がしやすくなります。
・今売るとローンを完済できるか
・あと1回車検を受けるか
・修理して乗り続けるか
・次の車の予算をいくらにするか
・下取りと買取のどちらを選ぶか
査定を受ける際は、「今日契約することが条件」と急かされても、契約内容に納得できなければその場で決めなくて大丈夫です。
提示額の有効期限や引き渡し条件を確認し、家族とも相談してから判断しましょう。
まとめ|プリウスの売り時は世代と車両状態で判断しよう
プリウスの買取相場は、30系・50系・60系で大きく異なります。
・30系:年式が古く、状態や再販先による価格差が大きい
・50系:流通量が多く、年式、走行距離、グレードを比較されやすい
・60系:高年式で査定額も高いが、購入価格やローン残債の確認が必要
プリウスだから今すぐ売ったほうがよいとは限りません。
現在の車に不満がなく、故障もなく、今後も使用する予定があるなら、乗り続けるほうが支出を抑えられる場合があります。
一方、乗り換えを予定している、車の使用機会が減った、まとまった整備費用がかかりそうといった場合は、一度査定を受けて現在の価値を確認してもよいでしょう。
少しでも条件のよい売却先を探すなら、ディーラーの下取りだけで決めず、複数の買取店からできるだけ近い時期に見積もりを取ることが大切です。
ただし、査定額だけでなく、引き渡し日、入金日、契約後の減額条件なども確認してください。
現在の査定額、今後必要になる整備費用、次の車の購入費用を比べたうえで、今売るか乗り続けるかを判断しましょう。
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